IT・WEB系専門学校での講演後に寄せられた質問に今一度答えてみるの巻

[著]
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神奈川県の某IT・WEB系の専門学校でお話してきました。職業人講話「独立を考える為の講座」という、ちとお固い感じのタイトルですが、社会人になってから今に至るまでのデコボコストーリーを笑いを交えながら60分一本勝負。

生徒の多くが独立を視野に入れてる社会人だったということもあり、なかなか白熱した質疑応答タイムになったのですが、ちと回答に後悔してる質問があるので、この場を借りて、今一度答えてみようと思います。

Q.人脈がないのに独立しても大丈夫ですか?

そもそも、人脈って何でしょう?

交流会で名刺交換したら、Facebookで友達になったら、頻繁に飲みに行く仲になったら、あなたの人脈の仲間入り?

「人脈がないから独立を迷ってる」のであれば、あなたが欲しい思ってる人脈は単に、「自分を助けてくれる人」、「仕事を紹介してくれる人」なんだと思います。または、業界内や世間的に有名な人を知ってることが人脈だと勘違いしてるのかもしれません。

もしそうであれば、発想を逆転させた方がいいと思います。その人が困ってる時、あなたの生活やビジネスの一部を犠牲にしてでも助けたい、協力したいと、「今」、確信をもって言える人が、人脈の1人なんだと思います。

だから、独立に向けて、「人脈作り」なんてしなくていいんです。お互いを高め合って、相手のビジネスがうまくいけば素直に賞賛し、不幸があれば涙する。こんな関係を意図的に築こうなんて、おかしな話ですよね。自然の流れの中で、気づけば成り立っているものなんです。きっと。

ビジネス上の人脈

寂しい話に聞こえるかもしれませんが、利害関係で成り立ってる人脈って、あなたが思ってるよりモロいものです。もちろん、そういったビジネス上の人脈ってあります。仕事を紹介したり、紹介されたり、一緒に仕事をしたり。それはとても貴重な関係だし、あなたのビジネスを加速してくれるはずです。でも、ちょっとした行き違いで敵対関係になってしまうのが現実なんです。

あなたが独立して1~2年後、Facebookの更新が止まり、Twitterでつぶやかなくなっても、「あの人、最近見ないね?どうしたんだろう?」で終了。いや、本当にそんなものだと思ってた方がいいです。

もし、人脈を築くことに対して、あなたにできることがあるとするなら、成長することです。その人に刺激を与えられる仕事ができる人間になり、困った時に助けられるだけ稼げる会社にすることに精一杯になってください。

Q.お金がないと独立できませんか?

お金がなくても独立できますが、スタートアップ時にいくら必要か考えてみましょう。

自分が思い描くビジネスに数千万、数億円というお金が必要であれば、VCに頼るという選択肢があります。初期投資を小さくはじめられるのも、この業種の特徴ですから、自宅でフリーランスとしてスタートしたっていいんです。誰かが決めてくれるわけではありません。

ちょいと足りないなーって人は、創業時に利用できる助成金を調べてみたり、今流行りのクラウドファンディングにトライしてもいいかもしれません。繰り返しになりますが、誰かが決めてくれるわけではないのです。

独立する覚悟

ちょっと話は逸れますが、独立とお金の話題になると、「毎月の給料が入らない怖さ」、「1年分は食える蓄えをしておけ」という2つのフレーズがお約束のように出てきます。

でも、独立後のお金の悩みって、そんなもんじゃないです。思ったような売上を確保できなければ、数百万円程度の資本金なんて、すぐに溶けます。人を増やせば固定費が増え、売上が上がったって、いつ下がるか分からない。そんな日々が、ずっとずっと続くんです。倒産するまで続きます。

この怖さから逃げ出さず、むしろゾクゾク!ワクワク!できる人間になれそうですか?

そして、お金はあくまでも道具なんです。目標にすることはありますが、目的ではない。目的を叶えるために、いくらあれば足りるのか?もう一度、考えてみてください。

Q.週末は休んでますか?

今は、休むようにしてます。ほんの数ヶ月前まで、週末もほとんど出社してましたが、「週末に仕事はしない(少なくとも出社しない)」と決めてから、時間と人の使い方が変わりました。

IT・Web系の仕事に100点満点はありません。例えば、あるWebサイトを作るとして、かけようと思えば何日でもかけられるのが、この仕事です。自分で線を引かない限りゴールがないんです。その仕事を30万円で取ったとすると、一ヶ月で作れば月30万円の売上ですが、三ヶ月かけたら月10万円。コンビニでバイトした方が稼げます。

一人IT企業の場合、特にこの意識がないと危険です。安い単価で沢山仕事をこなさないと食っていけない状況だと、時間も家庭も顧みず没頭せざるを得ません。週末休むどころか、平日もろくに家に帰らない、帰れない生活になります。そのうち、体を壊します。

私は独立して8ヶ月目に思い切り体を壊し、2週間の入院と2週間の自宅療養を余儀なくされました。レントゲン写真を見た女医さんから、「生きてるのが不思議です。何で生きてるんですか?」って聞かれたのはいい思い出です。

労働集約型ビジネスだからこそ

ITドカタと揶揄されるように、良かれ悪かれ、労働集約型のビジネスです。労働集約型から脱却する取り組みも同時に回さないとダメですが、すぐに実現できるかというと、なかなか難しいものです。いや、むしろ、働き蜂になるのが好きな人の集まりなんですよね。

であれば、単価UP・スピードUPが鍵になります。さっきの例だと、単価を4倍、納期を2ヶ月にすれば、月60万円の売上を確保できます。単価2倍、納期1ヶ月でも同じですね。ここら辺はマンパワーや客層によって柔軟にやってくださいね。正解はないですから。

なんか、話題が休みのコトからお金の話にシフトしてしまいしましたが、タイムイズマネーということなんです。

ん?つらつらと正論書いてしまいましたが、読み返すとつまらないですね。

本音では、独立して数年は死に物狂いで働いた方がいいと思ってます。「ワークライフバランスが大事だから週末は休みたいですー」なんて言ってないで、ちょいと地獄を見ておくといいさ(笑)いわゆる成功者だって、誰もが通ってきた道なんですよ。


10万いいね!目指してます。

   

   

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