通販サイトも他のビジネスと同じように、「売上=客数×客単価」という式が成り立ちます。飲食店等の店舗型ビジネスは回転数も重要になってくるため、「売上=客数×客単価×回転数」と考えることは常識ですよね。
通販サイトで客数を上げる施策として、まずは見込み客を集めるためにSEO対策をがんばったり、広告を打ってみたり、アフィリエイトを始めてみたりといったことが考えられます。
で、その見込み客に購入してもらうために、サイト内をブラッシュアップしたり、キャンペーンを打ったり、いろいろ工夫するわけです。
では、客単価を上げるにはどうしたらいいでしょうか?
客単価を上げる5つの方法
1.価格を上げる
もっともシンプルな方法がこれです。ただ、言うまでもなく既存の商品の価格を上げればクレームや客離れの原因になりかねません。「円安による原材料費の高騰」や「運送費の高騰」等、やるとしても納得できる理由が必要になります。また、新商品の場合は集客用に価格を抑えるのか、ガッツリ利益を取る商品なのか明確にするといいでしょう。
思いきって、「申し訳ありません!このままでは年内にも倒産してしまうので、一部商品を値上げさせていただきます。ご理解ください。」と正直に書くという手もあります。応援メッセージ等、SNS時代ならではの意外な反応があるかもしれません。
2.高単価商品を用意する
これもシンプルな方法ですが、通販の場合、先に仕入れが発生するためキャッシュフローには要注意です。高単価商品については、受注ベースで仕入れることにして、「5~8営業日以内に発送」のように発送日をコントロールする方法も考えられます。
お米の通販サイトであれば、今まで取り扱ってなかった5kg10,000円の最高級米を用意するといった具合です。松竹梅で商品を並べることで一定数は松を購入するはずですし、お中元やお歳暮といったギフト需要も狙えます。
3.セット販売する
これも客単価アップの王道です。パソコンと一緒にデジカメやプリンタをセット販売。ベッドと布団と枕をセットにするなんて手はよく見かけますよね。単純に周辺アイテムをセットにしてもいいのですが、「今日からYouTube見放題!はじめてのノートパソコン極上セット」のようにセット名には一工夫したいものです。
4.レコメンド機能を導入する
Amazonの「この商品を買った人はこんな商品も買っています」、「この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています」の登場で、レコメンド機能は有名になりましたよね。レコメンド機能は、「ついで買い」で客単価アップを叶える重要な施策です。モールやASPではなく、独自に開発した通販サイトは導入してないサイトも多いようなので、検索「レコメンド ツール」でググってみてください。
5.シリーズものを並べる
これも「ついで買い」を狙う施策ですが、レコメンド機能のように自動的に商品を並べるのではなく、シリーズものを意図的に並べる手法です。例えば、軍手のような地味な商品でも有効です。
- 徳用軍手
- 薄手の軍手
- ロング軍手
- 滑り止め付きの軍手
- 綿100%の軍手
もちろん、多くの方はどれか1種類の軍手を購入して終わりです。しかし、よく軍手を使うガテン系のような人はどうでしょう?ズラっと一覧できるように並べることで、一定数は「いろいろ試してみたい!」という欲求が生まれるものなのです。
重要なのは、ASKUL(アスクル)の通販サイトのように、同じ画面内で次から次にカート(カゴ)に入れられるようにすることです。カートに入れると、カート画面に遷移する仕様が一般的ですが、これだと「買い物を続ける」ボタンをクリックしないと、ついで買いできません。独自サイトであれば、比較的簡単に実現できるので、ぜひトライしてみましょう!実は。。。かなり強力です!!
まとめ
「売上=客数×客単価」は理解していても、ついつい客数アップの施策ばかりに目が向いてはいませんか?
1,000万円=1,000人×10,000円
の売上を1,500万円にするには、1,500人×10,000円を狙うより
1,500万円=1,200人×12,500円
にする方がずっと早いのです。