WebサイトやLPを制作/運営するにあたり、明確な目標設定は欠かすことができません。正しい目標があれば、やるべきことやスケジュールもハッキリしてくるもの。目標が必要な理由と、目標設定のためのポイントをご紹介します。
目標設定が必要な理由とその方法
目標設定が必要なワケ
Webサイト運営に限らず、目標を立てることはビジネスでは欠かせません。それはなぜなのでしょうか?答えはとても簡単。山登りにたとえてみましょう。山登りをするときは、どこを目指しているでしょうか?山頂ですよね。その山の頂上にたどり着くことがゴール、すなわち目標なのです。山登りをしているのに、ゴールはわからない。そんな登山をしていたら、大変です。そんな調子だと、遭難してしまうことだってあるかもしれません。目標が重要な理由とは、こういうところにあるなのです。
山登りを例に出しましたが、Webサイトの運営でも同じことが言えます。目標(ゴール)を設定する大切さには、変わりがありません。山登りの場合は目標が明確ですよね。でも、Webサイト運営のゴールって何なのでしょうか?これが、本記事のテーマ。
Webサイトの目標は立てづらい?
Webサイト運営の目標は設定しづらいんです。そのため、そもそも目標を定めていないケースが散見されます。「とりあえずはじめてみるか。」そういった考えでWebサイトを制作、管理しているケースも多いということ。これでは、成功の確率が低いと言わざるを得ません。万が一効果を上げることができたとしても、目標を設定していたら、もっと効果を上げられたかもしれませんよね。これはもったいない。
Webサイトの目標設定における3つのポイント
Webサイト運営の目標を設定するには、3つのポイントがあります。キッチリと目標を定めて、成功へと突き進んでください。それでは順に見ていきましょう。1つ目のポイントは、何のためにそのWebサイトをつくったのか、ということです。
- 売上をアップさせたいから?
- 企業の信頼度を高めるため?
- 自社製品のブランディングの一環として?
自社のWebサイトは、何のためにつくられるのか。目標を設定するためには、先ず、Webサイトの存在意義を再認識する必要があります。
2つ目のポイントは、具体的な数値を目標に盛り込むことです。売上げを向上させたいとしても、どれくらいアップさせたいのか?3%?それとも5%?明確な数値を入れることが大事なのです。
3つ目のポイントは、スケジューリングです。数値を決定したら、それを達成するまでの期間を決める必要があります。いつまでに達成させるのかが不明確だと、そのためのタスクもいつまでたっても完了しません。目標達成に着実に近づくためにも、期間を設定するようにしてください。
目標設定に活用できる!3つの指標
さて、目標を設定をするためのポイントはわかりました。ですが、その達成度はどのようにして測ればいいのでしょうか。5合目まで来ているのか?それとも、まだ3合目なのか。目標を数値で表したのですから、その達成度も数値で確認したいもの。目標の達成に向けて使える指標を3つ、ご紹介しましょう。
KGI(Key Goal Indicator):重要目標達成指標
KGIとは、設定した目標(ゴール)までの達成度合いを示したもの。その事業での年間売上などが、KGIにあたります。ECサイトを立ち上げたとしましょう。この場合、日や週ごとの売上額がKGIにあたります。
KPI(Key Performance Indicator):重要業績評価指標
KPIとは、設定した目標に対して、現在の状況を示す指標のこと。サイトの問い合わせを向上させたいとします。その場合は、問い合わせ件数を期間で区切り、その件数を見る必要があります。こういった数値が、KPIにあたります。KPIを追っていけば、現在の状況がわかるので、次に行うべき対策を練ることにつながります。
なお、KPIは一つの目標に対して複数設定することが一般的です。さまざまなKPIをウォッチしていた方が、確度の高い分析ができることがその理由。先ほどの例で言えば、問い合わせページからの離脱率や新規の会員登録数、リピート率、成約率なども、KPIに盛り込みましょう。
KSF(Key Success Factor):重要成功要因
Webサイトの成功、言い換えるとKGIの達成のために必要な要因のことを、KSFと呼びます。KSFは具体的なタスクと言えます。KSFを実行していくことでKPIが達成されていく、ということになります。
目標達成に向けてPDCAをまわしていこう
明確な目標が設定でき、目標達成に向けての評価指標も準備できました。あとは、ゴールに向けて実行あるのみです。PDCAを活用して、ゴールへの道のりを進んでいきましょう。
PDCAとは?
Webサイトの運用をするときには、PDCAをまわし続けるようにしましょう。PDCAとは、PLAN(計画)・DO(実施)・CHECK(確認/評価)・ACTION(改善)のサイクルを繰り返す改善手法のこと。さきほどと同様、問い合わせ向上を例に出しましょう。ここでのKPIは、問い合わせの件数でした。この値に向上が見られていないとしましょう。原因は、対応するKSFにあると言えます。入力項目の種類や数が原因かもしれませんし、サイドバーやその他の要素間の配置が適切でないかもしれません。
あるいは、お問い合わせページへの流入経路やリスティングの設計が原因かもしれません。測定データを元に仮説を立てたのち、改善計画をつくり(PLAN)、実行し(DO)、その効果を測定(CHECK)。それを元に、改善点を考えます(ACTION)。PDCAサイクルを活用することによって、Webサイト運営にまつわる課題を解決していくことができるのです。
PDCAのコツ
意識して欲しいことは、PDCAを小さくまわしていくことです。対象が広いと効果測定が満足にできず、PDCAサイクルが頓挫してしまうでしょう。PDCAを何度もまわしていくことは、地道な作業になります。ですが、小さなPDCAサイクルをまわし続けていくことが、目標達成への確実な道。根気強く取り組んで行きましょう。
あとがき
いかがでしたでしょうか。Webサイトはつくって終わりではありません。つくってからが勝負、とも言えます。目標を立てたら、KPIなどの指標をウォッチしながら、粘り強くPDCAをまわしていってください。ぜひ効果の上がるWebサイト運営を行ってくださいね。