リスティング広告はあくまでもウェブ集客の一手に過ぎません。日進月歩でデキることは増えていますが、それを使いこなせば集客に結びつくかというと別問題です。
いつまでも、広告グループを増殖させ続けたり、除外キーワード追加に命をかけたりとチマチマ運用するより、大きく大胆に舵を切った方が結果が好転することがあります。
そこで今回は、代理店にリスティング広告運用を依頼している社長やマーケティング担当者に向けて、「リスティング広告の効果がない!」と感じたとき検討していただきたい施策をまとめてみました。
1.ゴールの見せ方とゴール後のフォロー体制を見直す
今どき、サービスの申し込みだけをWebサイトのゴールに設定してるケースは少ないと思います。資料請求や無料見積もり、無料相談等、敷居の低いゴールを用意しておくことは常套手段ですよね。
ただ、それでも思ったような反応を得られないから、お困りなのだと思います。どこも同じことをやってますから、効果がないのも当然と言えば当然です。
まずは、競合を十分にチェックした上で、競合以上のことができないか検討してみましょう。施策は無限に考えられますが、今回は「資料請求」に的を当ててみます。
資料自体の工夫
- オリジナルの資料を作る
メーカーのパンフレットには頼らない。会社案内ではなくニーズに合った小冊子。問題解決できる小冊子。 - 資料の数を増やす
小冊子を複数作る。家族で見れるようにDVDを制作。一括請求でお得感。 - 特典を付ける
商品券や粗品。抽選で豪華な特典。期限付きの割引券。有料サービスの無料化。
資料請求ページの工夫
- 目次を作る
- 数ページをチラ見せ
- 同梱物をすべて見せる
- 資料自体のお客様の声を掲載
- 新しい場合、「2016年版」等の表記
- 郵送ではなくダウンロードにしてみる
また、資料請求の申し込みが入ったら、すぐに折り返し電話することで、受注の確度や申し込みのネックになってるポイント等を探ることができます。その他、手書きの挨拶文を入れたり営業マンの自己紹介シートを入れたり・・・やるコトはいくらでもあります。
2.広告予算をWebサイトのリニューアルに充てる
広告のリンク先であるWebサイトやLP(ランディングページ)の出来が悪ければ、いくら優秀な代理店が運用しても限界があります。効果がないのを広告のせいばかりにしてはいけません。
せっかく作ったLPだからと何年も同じLPにしがみついたり、広告を打ってるのに未だにスマホ対応してないWebサイトも多いようです。
リスティング広告の成績は「運用×Webサイト」で8割決まるといっても過言ではありません。消費者や競合の変化もあるでしょうが、同じお金を突っ込むのであれば、まずは土台を見直してみてはいかがでしょうか?
3.広告の配信デバイスや媒体を絞る
広告費がジャブジャブ無限にあればいいのですが、多くの会社は月に数十万円~数百万円でリスティング広告を回しています。書くまでもありませんが、有限である以上、どこに集中するかが鍵になるわけです。
例えば、月に50万円の予算だとして、Yahoo!プロモーション広告に20万円、GoogleAdWordsの検索連動型広告に20万円、ディスプレイネットワークとリマーケティング広告に5万円ずつ。このように、あらかじめ設定した予算配分を守ることを求めすぎてしまうと、「効果がない!」となりがちです。
特に、予算によるインプレッション損失率が高いのに、頑なに予算配分を守ろうとすると大きな機会損失が生じます。
現場で実際に多いケースとしては、「Yahoo!プロモーション広告を停止してGoogleAdWordsに絞る」、「PC・タブレットへの配信を止めてスマホに絞る」、「Googleのディスプレイネットワークとリマーケティング広告に絞る」の3つです。
前の2つは、成果の出やすい媒体への予算集中による効率化。3つ目は検索連動型広告のクリック単価が高騰してる業界で、CPAが大きく改善する可能性があります。仮にCVRが1/10でも、クリック単価が1/20であればCPAは半分になるというわけです。
4.主戦場をFacebook広告に移す
住宅や人材サービス等、少ない広告予算では、まともに勝負できない業界があります。実際には、地域や業種特化で活路を見出だせることもありますが、業界大手のWebサイトが広告枠だけでなくオーガニック検索結果まで蔓延ってますから、厳しいことは厳しい。
そんなときはFacebook広告やTwitter広告、YDN(Yahoo!ディスプレイアドネットワーク)等、他の広告媒体に主戦場を移すことも選択肢の1つです。
どの媒体に移すか?という問題が発生しますが、一言でFacebook広告やYDNといっても、ターゲティング方法や広告枠が多岐にわたるため、ここは経験豊富なプロに聞いてみてください。
迷ったら、以下でトライすると成功率は高いと思います。まずは予算の一部でユーザーの質(直帰率、平均PV数、滞在時間等)を探ってみてください。
- Facebook広告:地域、年齢、趣味・関心をターゲティングしてWebサイトへ誘導する
- YDN:検索連動型広告で成績のよいキーワードを中心にサーチターゲティング
5.広告代理店を変える
リスティング広告運用は、ある程度の型はあっても、数学のように答えがあるわけではありません。依頼する「会社」や「人」によって成果が変わるのは当然です。
広告代理店といっても、1人で100アカウント以上担当するような会社から、1名を専属でつけるようなところまで様々です。大きな代理店だと、月に数百万円以上の広告予算がないと1軍は担当しないようです(これはしょうがないですが)。
また、リスティング広告運用に特化しているのか、弊社のようにWebサイト改善やSNS運用までサポートするのか、そのスタンスもいろいろ。
今まで、1社にしか依頼したことがなかったり、何年も同じ広告代理店に任せている場合、依頼先の変更を検討してはいかがでしょうか?ひょっとしたら、代理店のコアターゲット(得意な業種や広告予算等)から外れていて、存外な扱いをされているかもしれませんよ。
まとめ
「リスティング広告の効果がない!と感じたとき検討したい5つの大胆な施策」いかがでしたか?
「1.ゴールの見せ方と~~」の資料の工夫は、すぐにでも見直しをはかれる施策ですが、中小企業が弱い部分でもあります。広告運用だけで完結する施策と違って、自社の手間が増えますからね。
でも、効果が感じられないのに同じことを続けていても、大きな変化が起こるわけはありません。
いずれの施策も大なり小なりリスクがありますが、検討する価値のある施策だと断言します。