Yahoo!プロモーション広告、GoogleAdWordsを代表とするリスティング広告の運用に加えて、同じクライアントのWebサイト運用を長年やっていると、「もう、リスティング広告いらないんじゃね?」と思うことがあります。
正確に言うと、リスティング広告がいらないわけではなく、その予算で、まだ手を付けてないプロモーションや販促にトライした方がいい時期が来ることがあるということです。
リスティング広告屋さんは、「広告を止める=クライアントとSAYONARA」を意味するので、なかなか提案しないと思いますが、撤退・縮小が最善の一手ということだってあるわけです。もちろん、この判断に至るにはいくつかの条件を満たす必要があります。
条件1.オーガニック検索で上位表示に成功している
CVR(コンバージョン率)の高い、主力となるキーワードで安定して上位表示できてるのであれば、無理に広告出稿しなくてもいいわけです。もちろん、Googleさんが発表してるように、「リスティング広告+上位表示」で広く面を抑えた方がトータルのCTR(クリック率)は高くなるため、その差分は考慮しておきましょう。
条件2.ロングテールSEOでアクセスが集められている
上位表示に加え、長年に渡って地道にコンテンツを追加していった結果、多種多様なキーワードで検索してくるユーザーをロングテールで拾ってこれる。こうなると強いです。多少、Googleのアルゴリズムが変わっても屁の河童ですから。もちろん、検索以外の経路でも安定したアクセスがあるに越したことはありません。
条件3.リスティング広告を止めても目標値をクリアできる
広告経由でCVを際限なくとっても「回る」ビジネスであれば、それに越したことはありません。いくらでも広告費をかければいいと思います。ただ、いわゆる労働集約型ビジネスや店舗型ビジネスの場合、「現状の労働力」、「対応可能な客数」、「目標売上」、「ビジネスの展望」といった点から、「条件1+条件2」で十分な数のCVを確保できると判断できることもあるわけです。
上記に当てはまる場合・・・
リスティング広告ではリーチしきれないリアル媒体への広告出稿、LINE@やコンテンツマーケティングのような他のマーケティング手法へトライしてみてはいかがでしょうか?
なんて書きましたが、本音では完全撤退というのはあまりオススメしません。長年積み重ねたデータを元に、
・ロングテールでも拾ってこれないキーワードに絞って続ける
・リマーケティング広告だけ続ける
・地域とキーワードを絞り込んで小予算で続ける
・予算を絞った上で、地道にキーワードの開拓を続ける
等、縮小を選んだ方がいいケースがほとんどだからです。
また、「ふがっ!?上位表示のキーワードが壊滅だとう?」のような不測の事態を念頭に、いつでも広告を再開できるようにしておくことも大事ですよね。
まぁ、広告運用側とクライアントの2社間で、このようなコトを腹を割って話せる関係を築くことが最も重要なのかもしれませんね。