検索エンジンでの上位表示を目指す「SEO」というワードは、今では広く一般的なものとなりました。過去にはSEO対策に有効なテクニックが沢山ありましたが、現在ではこれらの多くはブラックな手法になっています。ここでは主要なものをいくつか紹介していきます。
被リンク効果を狙ったもの(外部対策)
以前はSEOにおける被リンクの効果は非常に高く、内容の薄いサイトからの被リンクなどでも被リンク数が多ければ上位表示することが可能でした。そのため、SEO業者からリンクを購入したり、被リンク用に作成したサイトからのリンクを貼る行為が横行しました。
有料リンク
SEO業者が運営しているサイトからリンクを貼ってもらうことです。業者の運営サイトは被リンク目的で作成されたサイトが多く、大量の発リンクがある質の低いサイトであるケースが多いです。料金体系は月額制から買い切りのタイプまで様々です。
自作自演リンク
発リンク用のサイトを大量に作成し、そこから上位表示したいサイトに向けてリンクを貼ることです。無料ブログや無料のホームページスペースを片っ端から利用したり、本格的におこなう場合は独自ドメインを大量に取得してサイトを作成します。サーバーのIPを分散させるなどの工夫をして、いかにクローラー(検索エンジンのロボット)に自作自演とみやぶれないかがポイントです。
相互リンク集
自社サイトを登録すると相互リンク集に登録されている他のサイトからリンクをもらえるというものです。リンクをもらえる変わりに自社サイトにも他サイトへのリンクを設置します。
コメントスパム
他人が運営しているブログのコメント欄や掲示板などの書き込み可能なスペースに、紹介文などともに自社サイトへのリンクを貼ることです。一般ユーザーは手動で書き込むことが多いですが、SEO業者などはツールを使って自動で書き込むことが多いです。
自社サイトに施すもの(内部対策)
こちらは上位表示したい自社のサイトに直接施す手法になります。今となっては信じがたいものばかりですが、以前は少なからず効果がありました。
隠しテキスト
実際に人間が読み取れるテキストとはべつにクローラーに読み込ませたいテキストをページ内に仕込むものです。具体的にはテキストと背景の色を同色にしたり、人間の目では見えないような文字サイズにする手法があります。
ワードサラダ
ツールを利用し、狙ったキーワードを含んだ自動的に作成された文章を指します。人間が読めば明らかにおかしな文章でも、クローラーの精度が低かったのもあり通常の文章として認識されました。上位表示させたいサイトではなく、被リンク用のブログやサイトに掲載する文章として利用されるケースが多いです。
コピーコンテンツ
他のサイトから文章をコピーしてそのまま貼り付けたり、単語や文脈などを手直しして流用することです。こちらも被リンク用のサイトに掲載する文章として使うケースが多いです。
クローキング
ユーザーエージェントやIPアドレスから人間のアクセスとクローラーのアクセスを別ページに振り分けることです。人間のアクセスに対しては画像やflashを使用し、クローラー用のページには画像の変わりにSEO用のワードを羅列するなどの手法があります。
まとめ
このように、以前は小手先のテクニックを駆使すればWebサイトを検索エンジンで上位表示することができました。しかし、検索エンジンの進化とともにこれらのテクニックは次々に効果がなくなりました。現在の主流はコンテンツSEOであり、Webサイトの内容を充実させれば検索エンジンの上位表示に繋がるという本来あるべき姿になっています。